テレビ局の既得権益についにメスか。電波オークションへの流れ
2019年に議論される地上波の新しい流れ
2019年が始まりました。今年はどんな年にしようかといろいろ考えておられる時期ではないでしょうか。
そんな中、今年大きな騒動になりそうなお話を安倍総理が紙面のインタビューでお話されていたのでご紹介します。大手マスコミはきっと取り上げない内容ではないでしょうか。
月刊hanadaで安倍総理と上念氏の対談記事でこんなことを言っていました。
上念 先ほど、総理が仰った「強靭な経済」を作るうえで欠かせない岩盤規制改革、なかでも放送の岩盤規制は本当に酒落になりません。日本では、一体いつ電波オークションが実施されるのでしょうか。……
安倍 電波は国民共有の財産です。……そこで、二〇一九年の通常国会において電波法を改正し、新たな周波数の割当ての際に、価格競争の要素を含めて決定する方式を導入する予定です。
引用:月刊Hanada2019年2月号
ついに地上波を含む電波という超巨大利権に安倍政権が切り込むということで、個人的には非常にワクワク致しました。
日本の地上波の現状について
OECD 加盟国 35 ヵ国中では唯一まだ電波オークションが採用されていない日本だけという事実をご存知でしょうか。
日本では地上波を扱う業者は固定されています。NHKやフジテレビ、TBS、日本テレビといった会社です。ですが、地上波放送というのはこれらの会社の持ち物ではなく、これらの会社が国から電波を使う権利を借りて、テレビ放映を行なっている形なのです。公平中立的な報道をすることを条件として。(放送法:義務として、公安・善良な風俗を害しない、政治的公平、報道は事実をまげない、意見が対立している問題はできるだけ多くの角度から論点を明らかにすること(第4条第1項))
ただいろいろと突っ込みどころがあるのが現状で、そもそも公平中立的な報道がされているでしょうか。多くの角度から論点を明らかにする、そんな番組地上波でやっているのでしょうか。ニュースはどのチャンネルでも同じ内容の同じ映像、同じコメントではないでしょうか。そういう内容に疑問を持つ声がネットを中心に噴出しているのが現状ではないでしょうか。
また、この地上波という電波を使う使用料が驚くほど安いの流れも問題となっています。売上3000億に対し、使用料が3億だったなんて話もあるようです。とんでもなく利益が上がりやすい構造だといえます。そのため、テレビ局の社員の給料は驚くほど高いと言われています。NHKさんは平均年収1780万円なんて記事も目にしたことがあります。
要は、テレビ電波というのはとんでもない既得権益なわけです。だから、今のテレビ局は絶対に手放したくない。これだけの利権なら手に入れたい企業もたくさんいるにも関わらず数十年にわたり独占し続けているのです。
今までなら、このメディアの情報を批判しようと思っても批判する媒体がなく、批判しようものなら、批判は流さない、批判は潰してきたメディアでしたが、ネットの台頭によりいよいろ国民に広く知られてくるようになりました。特に経済界からの要望が強いようで改革の後押しとなっているようです。
この地上波の改革が国民に与える影響
電波を使う権利をオークションで決める電波オークション形式になった場合、どのような影響が考えられるかというと。
- 国の税収が大幅に上がる(民主党政権下で導入を検討した際には数千億単位で上昇するとも予想されています。)
- 新しいテレビ局が誕生する。(今までの番組内容と異なるものがみられる可能性が高まる)
- テレビ局間での競争が高まる。また、テレビ局同士の批判も発生するのでは。
とにかく、国の税収があがるというのが一番のポイントではないでしょうか。庶民への増税増税ではなくこういったところから徴収する仕組みを作れと。また自由競争になれば、創意工夫が生まれて、新しい取り組みが生まれてくるはずです。
利権を巡るメディアの攻防を予想してみる
ということで、今年はこの電波を巡るニュースの行方が楽しみな一年ではありますが、そううまくはいかないでしょう。利権を失いたくない企業や天下りができなくなる役人、これらの利権に絡む様々な勢力が死に物狂いで阻止しようとするのではないでしょうか。
今年もきっと、一部野党議員と結託して、モリカケ問題のような「疑惑」「陰の○○」「実は○○」という名のニュースで散々引っ張り続けるのではないでしょうか。安倍総理の疑惑!麻生大臣の疑惑!菅官房長官の疑惑!辞めろ!やめろ!という記事自体が視聴者をうんざりされていることにも気づかず、ただ自分たちの利権を守るために動き続けることを辞めたほうが支持してくれる人が増えるのではないかと思います。
仮に安倍内閣を倒したとしても、時代の流れに抗っていつまでも自分たちの既得権益が守れるわけもないはず。自分たちの身の振るまいから改めるべきではないでしょうか。
それでは、今年はどんな一年になるか。楽しみに一年過ごしていきたいと思います。
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