最近ペットとして人気のある爬虫類。
それほど大きくならず、鳴いたり匂ったりしないので、スペースの限られる賃貸マンションで飼育する人が増えています。
もちろん爬虫類にもさまざまな種類がいて、賃貸マンションで飼いやすいものと飼いにくい種類があります。
今回は、初心者の方でも賃貸マンションで飼いやすい爬虫類についてご紹介します。
それぞれの性格や飼育環境もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
爬虫類はペット可のマンションでしか飼えない?
そもそも、爬虫類を飼ってみたいけど、「爬虫類はペット可のマンションでしか飼えないの?」と疑問に思っている方は少なくないと思います。
わざわざ引っ越すにも時間とお金がかかりますし、ペット可以外のマンションでも飼えるならハードルが下がりますよね。実際のところどうなのでしょうか。
賃貸マンションでペットが禁止にされる理由
まず一般的に、ペットが禁止されている物件は、犬猫をイメージして禁止していることが多いです。
犬や猫は鳴き声がするので、近隣住民に迷惑となります。
また、爪や歯で床や壁に傷をつけられ、修繕が必要になる可能性があることが主な理由です。
それなら鋭い爪や歯がない生き物ならよいのでは?と思うかもしれません。
しかし、ペット禁止の賃貸マンションでは、たとえ水槽の中で育てるメダカなど、小さな生き物であっても基本的には禁止となっています。
許可が下りるかは大家さん次第
ペット禁止の賃貸マンションでは、当然ながら爬虫類の飼育は禁止です。
しかし、爬虫類は、鳴き声がしませんし、小さな種類であれば、部屋を傷つけることもほとんどありません。
そのことを前提に不動産屋さんや大家さんに相談をすると、許可が下りる可能性もあります。
また、爬虫類と聞くと反射的に嫌悪感を抱く人は少なくありません。
「気持ち悪い」「噛みついてくるじゃないの?」といったイメージを持つ人もいるでしょう。
そういった不安を取り除くためにも、鍵付きのケージを使用する約束をするのも1つです。
もちろん、何があっても許可が下りない場合もありますので、無理にお願いするのはいけません。
不動産屋さんに掛け合って、理解のありそうな大家さんを探してもらうのもよいかもしれないですね。
賃貸マンションでも飼いやすい爬虫類の条件は?
賃貸マンションで飼いやすい爬虫類の条件とは何でしょうか?
- 大きくならない種類
- 飼育設備が大掛かりでなくても大丈夫な種類
- 匂いがしない種類
- 大人しい種類
スペースの限られた賃貸マンションでは、大掛かりな設備は設置しにくいです。
そのため、それほど大きくならない種類が適しています。
また、一部には気性の荒い種類や、匂いがする種類もいます。周囲の理解を得るためにも避けた方が無難でしょう。
次からは、それらを踏まえておすすめの5種類をご紹介していきますね。
賃貸マンションでも飼いやすい爬虫類①ヒョウモントカゲモドキ
ヒョウモントカゲモドキは、とても飼いやすく、初めて爬虫類を飼育する人にもぴったりのヤモリです。
爬虫類愛好家からは「レオパ」の愛称で親しまれ、初心者からベテランの方まで幅広く人気があります。
もともとは名前の通りヒョウ柄模様のヤモリでしたが、品種改良が進んで様々な模様や体色のものがいます。
自分のお気に入りの1匹を見つけるのもよいですね。
ヒョウモントカゲモドキはどんな性格?
ヒョウモントカゲモドキは、非常に大人しく、人にもよく馴れる性格です。
ケージの前に立つと餌?と首をかしげながら寄ってきますし、手に乗せても暴れたり噛みついたりすることはありません。
ヒョウモントカゲモドキを飼うための環境は?
ヒョウモントカゲモドキは立体活動をしないので、それほど高さのあるケージは必要ありません。
最低でも30cm×30cmほどの底面積があれば大丈夫です。
乾燥した環境を好むので、砂漠の砂などを敷き、ケージの一部が暖かくなるようにシートヒーターを敷いてあげてください。
ヒョウモントカゲの餌は何?
ヒョウモントカゲモドキは昆虫を好んで食べます。
活きたコオロギやミルワームなどが適していますが、餌となる昆虫自体の管理も大変です。
そこで各メーカーから販売されている専用フードがおすすめです。
専用フードであれば、ストックの手間は要らないですし、昆虫に抵抗がある人でも与えやすいですよ。
ヒョウモントカゲモドキの飼育におすすめアイテム
ヒョウモントカゲモドキは乾燥した環境を好みますが、隠れ家には少し湿度のある場所を好みます。
そこで、隠れ家の上に水入れが付いている「ウェットシェルター」がおすすめです。
水入れの部分に水を入れておけば、シェルター部分に水分が染み出て湿った環境を作ってくれます。
また、飲み水にもなるので、シェルターと水入れが1つにできるメリットもありますよ。
賃貸マンションでも飼いやすい爬虫類②フトアゴヒゲトカゲ
フトアゴヒゲトカゲはオーストラリア原産で最大50cmほどになるトカゲです
。まるで恐竜のようなトゲトゲした見た目から人気があります。
とても丈夫でなんでもよく食べるので、初心者の方でも飼いやすい種類です。
フトアゴヒゲトカゲはどんな性格?
フトアゴヒゲトカゲは温厚で、人にとても馴れます。
アームウェービングという、片腕をグルグルと回して「敵意はありません」という動きを頻繁にし、飼い主の顔も覚えてくれます。
手に乗せても暴れることはまずありません。
寒いときには体温を上げようと、飼い主に体全体をピッタリくっつけてくることもあるほどです。
フトアゴヒゲトカゲを飼うための環境は?
フトアゴヒゲトカゲは最大で50cmほどになるので、最終的には90cm×45cmほどのケージが最低でも必要です。
立体活動もするので、流木などでレイアウトすると活動面積が増やせます。
成長を促すためのUVライトと、高温の場所を作るためのバスキングライトも必要です。
ケージの底には砂漠の砂を敷くとよいでしょう。
フトアゴヒゲトカゲの餌は何?
フトアゴヒゲトカゲは雑食性ですが、若いうちは昆虫がメインで、成長と共に野菜をメインで食べるようになります。
昆虫であれば、コオロギやミルワームなどを与え、野菜であればコマツナなどの葉物や人参、カボチャなどを与えましょう。
また、各メーカーから専用フードも販売されています。
昆虫が苦手な方は、専用フードを与えるのがおすすめです。
幼体用と成体用で成分が違うので、飼育している個体に合わせて与えてください。
フトアゴヒゲトカゲの飼育におすすめのアイテム
ジェックス エキゾテラ ソーラーグローUV 80W PT2334 UVB&バスキング 昼用
フトアゴヒゲトカゲには、体温を上げるためのバスキングライトと、成長を促すUVライトの2つが必要です。
2つのライトを設置すると、どうしても場所を取ってしまいます。
このライトであれば、1台で2つの役割をしてくれます。
限られたスペースの賃貸マンションでは少しでも設備をスッキリさせたので、このライトがおすすめです。
賃貸マンションでも飼いやすい爬虫類③ヘルマンクガメ
ヘルマンリクガメは大きくなっても20cmほどと、リクガメの中でも小型の種類です。
日本に似た気候のイタリアやトルコが原産で、寒さにも強く育てやすいです。
表情豊かで可愛らしく、「爬虫類に興味はあるけどトカゲやヘビが苦手」と思う方におすすめできます。
ヘルマンリクガメはどんな性格?
ヘルマンリクガメは大人しく、人に良く馴れるリクガメです。
飼い主の顔を覚えて、手から餌を食べる個体もいるほどです。
食欲旺盛で好奇心旺盛なので、何でもよく食べますが、餌以外のものまで口に入れてしまうおっちょこちょいな部分もあります。そんなところもまた可愛らしいですね。
ヘルマンリクガメを飼う環境は?
ヘルマンリクガメの飼うためには、最低でも60cm×45cmほどの底面積のケージを使用しましょう。
立体活動をしないため、なるべく広いケージを用意したほうが運動不足にならなくても済みます。
日中は体温を上げる必要があるので、バスキングライトを使用して、ケージの一部分を高温にしてあげましょう。
また、UVライトを照射することで、健康で綺麗な甲羅に育ちます。
ヘルマンリクガメの餌は何?
ヘルマンリクガメは草食です。リクガメ専用のフードがあるので、水でふやかして与えるのが一番手軽でしょう。
専用フードでなくても、コマツナや人参、リンゴなどの野菜や果物に加え、タンポポやクローバーなどの野草も好んで食べます。
専用フードをメインに、野菜や果物を時折与えるとリクガメも飽きずに餌を食べてくれます。
ヘルマンリクガメの飼育におすすめのアイテム
ズーメッドジャパン レプティテンプ サーモガン 赤外線室温計 1個 (x 1)
ヘルマンリクガメは、体温が上がりきらないと体調を崩すので、ケージ内の温度をしっかりと把握しなければなりません。
そこで役に立つのがサーモガンです。
サーモガンを照射すれば、測りたい場所の温度がすぐに把握できるのでとても便利です。
賃貸マンションでも飼いやすい爬虫類④コーンスネーク
コーンスネークはヘビの中でも特に飼育のしやすい種類で、初めてヘビを飼う方にもおすすめできる種類です。
コーンスネークは品種改良されさまざまな体色の個体がいます。自分好みの個体を選べるのもおすすめのポイントの1つです。
コーンスネークはどんな性格?
コーンスネークはヘビの中でも大人しく、噛みついてくることはほぼありません。ヒョウモントカゲモドキのように、飼い主に寄ってくるようなことはありませんが、人を恐れることをせず、手に乗せてスキンシップもできます。
コーンスネークを飼うための環境は?
一般的にヘビの飼育には、とぐろを巻いた状態の3倍ほどの面積が必要と言われています。
伸びると長いコーンスネークですが、とぐろをまくとそれほど大きくありません。
成長に合わせて30cm×30cmほどのケージから60cm×45cmほどのケージで飼育しましょう。
立体活動はそれほどしませんが、流木などでレイアウトすると時折上る姿も見られます。
床にはウッドチップと呼ばれる専用の床材がおすすめです。
コーンスネークの餌は何?
コーンスネークの餌は、飼育個体の大きさに合わせたサイズの冷凍されたマウス(ハツカネズミ)です。
与える前に湯煎や自然解凍して、ピンセットで口元に持っていき与えます。
おそらく多くの人が、冷凍されたマウスを与えることに、抵抗があるかもしれません。
しかし、マウスだけを与えればよいので、いろいろな餌を用意したり、活きた餌を管理したりする必要がない分、管理が楽ではありますよ。
コーンスネークの飼育におすすめのアイテム
コーンスネークの餌はご紹介した通り冷凍したマウスです。
当然マウスは動かないので、ピンセットで摘まみ、顔の近くでユラユラと生きているように揺らしてあげないといけません。
餌を察知すると、素早く飛び掛かって食いつきます。
その時に、一般的な金属製のピンセットでは、口をケガする恐れがあるので、竹製ピンセットを使用することで、ケガを防げます。
賃貸マンションでも飼いやすい爬虫類⑤アオジタトカゲ
アオジタトカゲは、名前の通り青い舌を持つトカゲです。
雑食性で、昆虫から野菜、果物までなんでも食べるのでとても育てやすいです。
フトアゴヒゲトカゲと違い、UVライトやバスキングライトが必要ないため、設備が大掛かりにならないのもおすすめのポイントです。
アオジタトカゲの性格は?
アオジタトカゲはとても人に馴れ、餌のえり好みもせず、よくも悪くもお馬鹿な性格です。
手に持っても暴れたりしませんが、時折指を餌と間違えて食べようとしてくるほどです。
そんなところが可愛いポイントの1つでもあります。
もちろん、攻撃のために噛みつくことはありませんので安心してくださいね。
アオジタトカゲを飼うための環境は?
アオジタトカゲは大きくなると50cm近くになるので、90×45cmほどのケージが必要です。
体を温めるためのシートヒーターと水入れがあれば大丈夫です。
床にはウッドチップやヤシガラマットを敷くのがおすすめです。
アオジタトカゲの餌は何?
アオジタトカゲは雑食性で何でもよく食べます。一番手軽なのは、雑食性のトカゲ用フードを与えることです。
しかしそれだけだと飽きてしまうことがあるかもしれないので、時折昆虫や野菜、果物を与えるとよいでしょう。
野菜や果物は人間用のものを少しお裾分けするだけで十分です。
また、他にも爬虫類を飼っていれば、少し分けてあげるのもいいですね。
餌には困らないのがアオジタトカゲの良いところです。
アオジタトカゲの飼育におすすめのアイテム
アオジタトカゲは何かの下に潜ろうとする性質があります。
エサ皿や水入れが軽いものだと、下に潜ろうとした弾みで簡単にひっくり返されてしまいます。
そこである程度重さがあり、ひっくり返しにくい構造のこちらのエサ皿がおすすめです。
まとめ
賃貸マンションで飼いやすい爬虫類5つをご紹介しました。
爬虫類は種類を選べば大きくならず、鳴き声もしないので、賃貸マンションで飼育するのにピッタリです。
犬や猫ほどベッタリと世話をする必要もないので、一人暮らしの方でも飼育しやすいのではないでしょうか。
爬虫類を飼い始めると、その魅力にはまって2匹目、3匹目と増えていく人も多いです。
まずはお気に入りの1匹を見つけて飼育してみてはいかがでしょうか?
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