「午前と午後で内容を変えたい」「初級コースと上級コースを同時に募集したい」——ワークショップやセミナーを企画していると、1回の開催の中に複数のコース・時間帯を用意したくなる場面がよくあります。ただし、コースごとに募集の窓口を分けると、告知も申込み管理もその数だけ増えてしまいます。この記事は2部構成です。前半では、ツールを問わず使える「複数コース・時間帯の設計と管理の考え方」を、後半では、それを「せとちゃん」でどう実現できるかを紹介します。
【前半】複数コース・時間帯の管理の考え方
コース・時間帯を分けると、なぜ管理が煩雑になるのか
- 告知の手間が増える:コースごとに別々の募集ページや申込みフォームを作ると、告知する対象がコースの数だけ増えます。
- 全体の空き状況が見えにくい:コースごとの定員や申込み状況を別々に管理していると、全体の把握に手間がかかります。
- 参加者に伝わりにくい:「午前は満席だが午後はまだ空きがある」といった情報を、分かりやすく伝えづらくなります。
- 変更の手間が重なる:コースを追加・変更するたびに、複数の窓口を個別に修正する必要があります。
本来は1つの企画なのに、窓口を分けたことで管理の手間が余計に増えてしまう——これは多くのワークショップ・セミナー主催者が経験する悩みです。継続的に開催しているほど、この「管理のための作業」が積み重なっていきます。
解決の考え方:窓口は1つにして、中で「申込み枠」を分ける
コースや時間帯ごとに別のイベントとして扱うのではなく、募集の窓口(ページ)は1つにまとめ、その中にコース・時間帯ごとの申込み枠を設けるという考え方に切り替えると、告知も管理もシンプルになります。参加者は同じページから希望の枠を選ぶだけで済み、主催者は1か所で全体の状況を把握できます。
枠の設計例
| ケース | 枠の分け方 | 枠ごとに決めること |
|---|---|---|
| 1日に午前・午後の2回開催 | 「午前の部(10:00〜12:00)」「午後の部(14:00〜16:00)」 | 開始・終了時刻、定員、価格 |
| レベル別に同時募集 | 「初級:基礎から学ぶ」「上級:応用を学ぶ」 | 定員、教材費を含めた価格 |
| 大人と子どもで分ける | 「大人コース」「子どもコース」 | 対象者の条件、定員、価格 |
| 体験と本講座を併設 | 「体験コース(無料)」「本講座(有料)」 | 価格、定員 |
枠を設計するときのポイント
枠ごとに開催時間を明記する
「午前の部」「午後の部」といったラベルだけでなく、開始・終了時刻まで示しておくと、参加者が申込み時点で予定を把握しやすくなります。
定員は枠ごとに現実的な人数で決める
会場の広さや、講師が目を配れる人数をもとに、コースごとに設定します。大きく見積もりすぎると、当日の運営品質が落ちる原因になります。
価格差には理由を添える
教材費や指導時間の違いなど、コースごとに価格が異なる場合は、その理由を説明文に書いておくと、参加者の納得感につながります。
名称だけで内容が伝わるようにする
「Aコース」「Bコース」のような無機質な名前ではなく、「初級:基礎から学ぶ」のように、選ぶ判断材料になる名称にします。
複数コースを設定する際に避けたい失敗
- コース名だけで内容が伝わらない:違いが分からないと、迷った末に申込みを見送られてしまいます。
- 定員を大きく設定しすぎる:会場や講師の対応人数を超えると、満足度が下がります。
- キャンセルのルールが不明確:材料の準備数に直結するため、受付期限をあらかじめ決めて明示しておきましょう。
よくある質問(一般論)
Q. 窓口を1つにまとめると、かえって分かりにくくなりませんか?
A. 枠の名称・開始時刻・価格が一覧で見えるように整理されていれば、むしろ比較しやすくなります。説明文に対象者の条件を書いておくと、より選びやすくなります。
Q. 一部のコースだけ無料にしてもよいですか?
A. 問題ありません。体験コースを無料、本講座を有料とすることで、参加の入口を広げる運営は一般的です。ただし、無料枠は「申し込んだのに来ない」ケースが起きやすいため、定員管理と当日の出欠確認の仕組みを整えておくと安心です。
【後半】せとちゃんで実現する方法
ここからは、前半の考え方を「せとちゃん」で実現する方法を紹介します。ここで説明する内容は、せとちゃんの機能に限った話です。
1つのイベントに、最大6種類のチケットを設定できる
せとちゃんでは、1つのイベントページの中に、最大6種類までチケットを設定できます。このチケットが、前半で説明した「申込み枠」にあたります。コースや時間帯ごとにチケットを分けることで、1つのイベントページから、参加者が希望の枠を選んで申し込めます。
前半の設計要素と、せとちゃんの設定項目の対応
| 考え方(前半) | せとちゃんでの設定 |
|---|---|
| 枠ごとに開催時間を明記する | チケットごとに「開始時間」「終了時間」を設定 |
| 定員を枠ごとに決める | チケットごとに「定員」を設定。定員に達すると自動で受付を終了 |
| 価格を枠ごとに分ける | チケットごとに「料金」を設定 |
| 体験は無料、本講座は有料 | 無料と有料のチケットを、1つのイベントで併用可能 |
| キャンセルのルールを明示 | 開催の3日前までは参加者自身でキャンセルでき、手数料を差し引いた額が自動で返金される |
| 当日の出欠確認 | QRコードで受付。読み取れない場合は手動でも受付可能 |
設定の流れの例:午前・午後の2回開催
たとえば、手作り雑貨のワークショップを午前・午後の2回開催する場合は、次のように設定します。
- チケット1:午前の部(開始10:00/終了12:00)、定員8名、3,000円
- チケット2:午後の部(開始14:00/終了16:00)、定員8名、3,000円
参加者は同じイベントページから希望の時間帯を選んで申し込み、定員に達した枠は自動で受付が終了します。主催者が手作業で満席を切り替える必要はありません。
当日の受付
当日は、参加者が持つQRコードを読み取るだけで受付が完了します。QRコードをうまく読み取れない場合に備えて、名前から手動で受付する方法も用意されています。
3つ以上のコース・時間帯を同時に募集したい場合も、最大6種類までのチケットで対応できます。
まとめ
複数のコース・時間帯を用意するときは、募集の窓口を1つにまとめて、その中を「枠」で分けるという考え方が基本です。枠ごとに開催時間・定員・価格を決め、名称で違いが伝わるようにしておけば、告知も管理もシンプルになります。この考え方は、使うツールを問わず役立ちます。せとちゃんでは、チケットの種類ごとに定員・料金・開始時間・終了時間を設定できるため、この設計をそのまま形にできます。まずは、2〜3枠の設定から試してみてください。
複数コース・時間帯の募集を、1つのイベントページで
